(無題)

失ってしまったものは二度とかえらない。
どんなに願っても、どれだけもがいても
取り戻すことはできない


でも其れと同じに
私の内に刻まれたものは
それがなんであれ
奪われる事も引き裂かれる事もない
たとえ私を打ち砕いても
私の内にともし火のように輝くものは
誰にも汚されない


其れは私の内側にあっても、私のものではないから
遠くに掲げる星のように
ただ私を照らしていてくれるものだから
今日も其れを見上げて
生きていく


壊れて動かなくなるその日まで
歩いていく


貴方は今なにをしているだろう
何を思っているんだろう
それがどんなに遠くても
もう一緒に笑いあう事が無くても
貴方が笑っていてくれたら嬉しい
貴方が幸せだと嬉しい
遠い空で
貴方が貴方の道を歩いている事を信じてるから
なにも貴方の進む行く手を塞がないように
ただ信じた道を進んでいけるように
私はここから
祈っている
祈る事しかできないけれど